親会社に対して剰余金の配当として親会社株式を交付する場合に、この現物分配は、適格現物分配となりますか?

現物分配の直前に子会社と親会社の間に完全支配関係があるならば、当該現物分配は、適格現物分配となります。

法人(公益法人等及び人格のない社団等を除きます)が、その株主等に対し当該法人の剰余金配当等の一定事由により金銭以外の資産を交付することが、現物分配です(法人税法第2条第12号の6)。また、内国法人を現物分配法人とする現物分配のうち、その現物分配により資産の移転を受ける者がその現物分配の直前においてその内国法人との間に完全支配関係がある内国法人(普通法人又は共同組合等に限ります)だけであるものが、適格現物分配です(法人税法第2条第12号の15)。
上記の適格現物分配の定義上、被現物分配法人に交付する資産については、「金銭以外の資産」ということ以外に特に制限はないといえます。ゆえに、質問の例のように、親会社に対して剰余金の配当として親会社株式を交付する場合についても、現物分配の直前に子会社と親会社の間に完全支配関係があるならば、当該現物分配は、適格現物分配となります。

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